宮澤崇史さんが語るトーマス・デヘントの強点

ツール・ド・ロマンディ第2ステージで世界一の逃げ屋トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)が残り26kmを独走し、勝利を上げました。DAZNでの中継では終始「自転車ロードレースにおける”逃げ”」の解説と、デヘントの特徴について話していたので一部抜粋して書き起こしました。

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デヘントの特徴は”回復力の高さ”

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宮澤崇史さん︰綺麗ですね〜。ヨーロッパ(の風景)という感じがしますねぇ〜。

南隼人さん︰そうですねぇ〜。

宮澤崇史さん︰黄色の絨毯(菜の花畑)もいいですけど、緑の絨毯(芝生)も綺麗ですね〜。

南隼人さん︰そうですね〜。その後方にお城が見えるというシチュエーションですね〜。

現在、先頭にはロット・スーダルのトーマス・デヘントと、同じチームのカンペナールツの二人います。そこにEFエデュケーション・ドラパックのネイサン・ブラウンの3人というような展開になっていますが、デヘントの逃げの強さというのはどの辺になってくるのですか?

宮澤崇史さん︰そうですね。まず、デヘントは回復力が非常に高い。例えば、アップダウンがあっても、登りでかなりいいペースで登っていても、下り終わってからまた踏みなおせるであったり、ステージレースを走っている中でも、「あれ?この間逃げていたのに、今日も逃げているの?!」ということがあるんですよ。やはり一つのレースの中でも、また回復して逃げを打てるような、その回復力という面で、長期的にも短期的にも、非常に高い能力を持っているというのがありますね。

南隼人さん:なかなか世界でもそういった選手は少ないと?

宮澤崇史さん︰少ないですね。

デヘントが逃げる時って大体ロングの逃げ(スタート直後〜中盤付近)なんですよね。もう100km以上で、みたいな。そういった所もね、やはり特徴的ですよね。他に類を見ない選手ですよね。

南隼人さん:ということは、今日のような二級山岳を登って、下る間にも回復をして、というのができるのがデヘントの強さということなんですね。

宮澤崇史さん︰はい。ですし、もしかしたらこの後のステージでも逃げるかもしれないと。

南隼人さん:なるほど。(先頭の3人が)残り35km(地点)を過ぎていきました。

*見逃し配信では「26:16〜

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デヘントのレース後インタビュー
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ーー今日の勝利は計画していたの?

デヘント:ああ、2週間前からね。チームメイトの(ヴィクトール・)カンペナールツと、ロマンディのこのステージで逃げることを計画してたんだ。明日のTTで脚を良い状態に持っていく意味でもね。幸いにも良い集団で走れたし、中間スプリントポイントでメイン集団とタイム差が7分50秒と、とても上手くいった。だからこのまま行けば勝利するチャンスが大きいと思った。このステージがシーズンの第一段階として最後のレースだったし、コンディションも良かったからね。

ーー体調も良さそうに見えたけど、(ゴール後は)とても疲れたように見えたのだけど。

ああ。力を全て使って逃げたからね。残り26kmでネイサン・ブラウン(EF・エデュケーションファースト)を振り切ってからは、全速力で行かなきゃいけなかった。その時点である程度の体力を使っていたし、向かい風もキツかった。でも勝利の為なら自分の限界をちょっとだけ越えられる。ただ、ラスト10kmはホントに死にそうだったよ。勝ちが分かっていてもフィニッシュ地点まで行かなきゃ勝てないからね。たった10kmの距離が永遠のように感じたよ。

ーーツールドロマンディでの初めての勝利だけど気分はどう?

嬉しいよ。全てのワールドツアーで勝ちたいと思っているのだけど、あとツアー・ダウンアンダーと、バスク一周(での勝利がない)なんだ。来シーズン頑張るよ。

ー疲れている所ありがとう。

全然。

*見逃し配信では「1:26:11〜

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デヘントによる逃げる為の6つの極意

①準備しろ!*2週間も前から…

②粘れ!*見事でした

③徒党を組む相手を知れ!*ネイサン・ブラウンも見事でした

④自分の体調をチェックしとけ!*インタビューでコンディションが良かったと

⑤協調は必須だ!*チームメイトのカンペナールツの尽力あってでした

⑥最後にリスクを取れ!*残り26kmからのアタック!

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「パパが勝ったーー!!」