エガン・ベルナルがツールの本音を語る「彼らには勇気がなかった」

2018年ツール・ド・フランスで最年少選手として出場したエガン・ベルナル(21歳/コロンビア)。

3週間という長丁場で不安視がされていながらも、山岳ではゲラント・トーマスとクリス・フルームの最終アシストの役割を、見事まっとうした。

ツール後に行われたベルナルのインタビューを、翻訳した。

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エガン・ベルナル:

問題はスカイではなく(仕掛けない)他のチームにあるんだよ。ツールの最終山岳ステージではみんなアタックしていたのにね。

「なんでここまで仕掛けなかったんだろう?」って思ったし、もっと(ライバルチームは)早い段階で動けばよかったんだ。

 

速度やワット数ではない。感覚が重要なんだ。みんなパワーメーターを廃止しようと話しているけど、僕は自分の数値を時々しか見ない。しかも好奇心でしかね。

(スカイから)「このパワーで走れ!」や「限界を越えて走るな」なんて指示は受けたことない。みんな自分のことを、20~30分で走れる自分のクルージング・スピードを把握しているからね。



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エガン・ベルナル:

ラルプ・デュエズでは「何kmを先頭に出て引け」という(明確な)指示があった。それが8kmなのに、3kmしか引けなかったらどうなると思う?チームのリーダーが孤立してしまう。もし僕が限界で走っていたらそうなってしまっただろう。

(スカイのライバルたちは)自分たち自身のレースというより、僕たちのレースを意識し過ぎてしまったんじゃないかな。

だから、アタックすることを恐れていたんだ。

ランダがの最終日(第19ステージ)の動きを見たでしょ?彼によって僕たちは限界ギリギリに追い込まれたんだ。

(あの時点でのランダは)タイム差があったし、その後(スカイの2選手が)巻き返せるタイムトライアルがあったから良かったものの、あれがもし10秒、20秒差しかない選手によるものだったら、どうなっていただろうか?

 

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ツールの後、8月4日に行われたクラシカ・サンセバスティアン(1.UWT)にエースとして出場したベルナルだったが、残り20km地点で発生した大規模な落車に巻き込まれ、病院に搬送。上唇と骨折した鼻骨を手術し、翌週には同様に骨折した歯の手術が行われる予定であると、チームスカイが発表した。

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