外国人記者が語る日本、そしてアジアの自転車ロードレース界



オーストラリアのテレビ・ラジオ局『SBS』が不定期に配信しているポッドキャスト番組『Zwift SBS Cycling Podcast』にて、日本をはじめとする「アジアの自転車ロードレース界」について話していたので、抜粋して翻訳しました。


30:46から

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(2017年の)世界選手権も終わり、ジロ・デラ・トスカーナではカミングス(ディメンション・データ)が勝利した。今後のカレンダーにはどんなレースが残っているかな?

モニュメントがあと一つ残っているね。

5番目の、「イル・ロンバルディア」だね。

僕は常々「自転車ロードレースのシーズンは長すぎる」と主張しているから、ブエルタと世界選手権でもう終わりでいいと思っているんだ。確かに(ロンバルディアは)モニュメントなのだけど…もう疲れちゃったし。

正直イタリアでもそういう雰囲気があるだろうし、選手にとってもそうだろうね。

うん。

確かにパリ・ルーベ、ミラノ〜サンレモのような盛り上がりはないかもしれない。

とは言えこれは勝つのが難しいレースだし、とても高いレベルの戦いになるだろう。このレースの面白いところは、勝利するのが毎年 ”世界選手権で勝利したり、成績の良い選手ではない” ことだ。何はともあれエキサイティングなフィニッシュになることは間違いないだろう。

あとはツアー・オブ・広西(こうせい)がある。中国に取材行くんだって?

そう。アジアの自転車ロードレースは素晴らしいんだ。僕自身が選手だった時にレースで行って実感しているし、君も取材を通して実感していると思うけど。

僕には一つ待ち望んでいることがあるんだ。それは ツール・ド・フランスで中国人か日本人の選手がステージ勝利をすることだ。

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なぜなら、それが アジアの自転車ロードレースが次のステージに移行する時だからね。

アジアでは、2クラスのレースだけどツール・ド・フランスの裏で開催されているツアー・オブ・チンハイレイク、ツアー・オブ・ジャパンやツール・ド・ランカウイ、マレーシアのレースなど、各国で小さいツアーがたくさん開催されている。

韓国でもね。

そう、韓国もだ。あと彼らに必要なのは ”ヒーロー” だけなんだ。本当の意味でのヒーロー。ツール・ド・フランスでステージ勝利を上げる “スター” だ。僕はその時が早くきてほしいと思っている。

また、僕が選手だった頃、韓国や東京のレース出場して思ったことなのだけど、なんとゴールがそれぞれの首都に設定されているんだ。だから本当にたくさんの人が集まる。

現地の英語を話す何人かのファンに「なんで観に来たの?」と聞いてみたのだけど、「自転車が好きで”無料”だから」と答えていた。自転車のイベントが ”無料”なんだよ?すごくないか?

そしてみんな自転車ロードレースを愛している。また彼らの特徴的なことが人がたくさんいるのにもかかわらず僕のことを見つけてくれることなんだ。みんな選手にサインを求めてくるし、選手をアニメ化した旗やポスターを作って貼ってくれる。

自作の旗を持ってコンタドールの応援に駆けつけた日本人ファン。

驚くのは、それが”12ヶ月振り”のレースなのにもかかわらずというところだ。その間、直接観戦できないのにも関わらず、毎年応援しにきてくれているんだ。

アジアにおける自転車ロードレースの盛り上がりは、とてつもなく大きいよ。

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2017年10月に開催されたジャパンカップ(20~22日)に、引退直前のアルベルト・コンタドールや、リッチー・ポートの来日が決定するなど、日本国内の自転車ロードレースは盛り上がりを見せています。

しかしその一方で、先日ノルウェーのベルゲンで行われたUCI世界選手権の男子エリートロードレースでは、出場したアジア人選手が日本の新城選手(バーレーン・メリダ)と香港のキンロック・チェン選手(オリカ・スコット)の二人と、ワールドツアーレベルにおける活躍はまだ寂しいというのが現状です。

SBSの記者の言うとおり、ツール・ド・フランスで勝利するアジア人スターの誕生をきっかけに、日本をはじめとしたアジアの自転車ロードレース界が盛り上がることを期待しています。

*実際の放送では4人が話しているのですが、正確に分けると読みにくくなるため2人に変更しています。