「20年も変わってないんだぞ!!」ランス・アームストロングが解説するツールの賞金事情



ランス・アームストロングが自身のポッドキャストの2017年ツール・レビューにて、賞金について話していたので一部抜粋して訳しました。

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ーーリスナーから、ツール・ド・フランスの賞金総額が200万ユーロ(約2億6千万円)であることと、他のメジャースポーツの賞金額と比較する記事が送られてきたんだ。これは他のプロスポーツ比べて…

ランス・アームストロング(以下、ランス):このリスナーは二つの記事を送ってくれた。一つ目は今年のツールの賞金総額について。もう一つはテニスのウィンブルドンの賞金についてだ。

この二つは同じ時期に開催されている国際的で世界中が注目するような大きな大会だ。どちらにも世界のトップ選手が集まっている。さらにツールの最終週には、イギリスでゴルフの全英オープンが開幕する。

それぞれの賞金金額について調べたんだ。ツール・ド・フランスは3週間、ウィンブルドンは2週間、全英オープンは4日間に渡って行われる。

全英オープンの賞金は 180万ドル(約2億円)。これは優勝者一人に与えられる。ウィンブルドンはの男女それぞれへの賞金が250万ドル(約2億8千万円)。ちなみに2011年から優勝賞金は倍額になっている。つまりこの6年で倍になっているんだ。

開催期間 優勝賞金
全英オープン(ゴルフ) 4日間 約2億円(180万ドル)
ウィンブルドン(テニス) 2週間 約2億8千万円(250万ドル)
ツール・ド・フランス 3週間  約6500万円(50万ユーロ)

ランス:一方で、ツール・ド・フランスの優勝者は50万ユーロ(約6500万円)だ。

俺が優勝した時も同じ金額だった!

それが未だに変わっていないんだ!

…は!?

世界で一番過酷なスポーツの大会なのに!

信じられない!

たしかにゴルフはキャディに10%を支払うし、トレーナーやコーチへの支払いもあるだろうが、賞金をそのまま手元に入る。

だがツール・ド・フランスの優勝賞金でその選手が(直接)受け取れるのはゼロだ。

ゼロなんだ。

全ての賞金はチームに入り、さらに自身の細かい賞金などもチームに行く。

ウィンブルドンが6年で倍になっているのに、ツールは…これは正しくない。



ーークレイジーだね。クレイジーだ。でもファンは「どうせ個人のスポンサーから沢山貰っているんだろ」と言うのだろう?

ランス:
もちろんさ。

ーーしかし、今年(2017年)のツールに出場した198人のうち、何%が生活に十分な額のスポンサー料を貰えているだろうか? 5%?10%?

ランス:
この話は少し複雑だな。まず選手個人の前にチームスポンサーというものがいる。選手個人だったらサングラスや、ある程度勝っている選手だったらシューズのスポンサーもあるだろう。でも、自転車やペダルやヘルメットはチームと契約しているため、選手個人ではスポンサーがつくことはないんだ。

ーー以前の配信で話していたけど、チームには(スポンサーがついていたとしても)利益はほぼないんだよね。

ランス:
これはブラックホールだ。

確かに自転車競技はハードだし、賞金が少ない。しかし問題の本質は「ここ何年も変わっていない」ということだ。

なぜ賞金が上がらないんだろうか。

ーー約20年もの間ね。

 

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2017年ツール・ド・フランス主要賞金額

賞金総額:約2.9億円(€2,287,650)

総合優勝(クリス・フルーム) 約6,385万円(€500,000)
第2位(リゴベルト・ウラン) 約2,554万円(€200,000)
第3位(ロマン・バルデ) 約1,277万円(€100,000)

総合優勝者はマイヨ・ジョーヌを着用するステージ毎に約6.4万円(€500)、それ以外のマイヨ・ジョーヌ着用者には1ステージにつき約3.8万円(€300)、またステージ勝利者は約140万円(€11,000)を獲得する。

チーム別 獲得賞金総額

第1位:チーム・スカイ 約9,151万円(€716,590)
第2位:キャノンデール・ドラパック 約3,106万円(€243,250)
第3位:チーム・サンウェブ 約2,270万円(€177,790)
第20位:モビスター 約309万円(€24,090)
第21位:バーレーン・メリダ 約256万円(€19,990)
第22位:コフィディス 約246万円(€19,230)

*本エントリの賞金金額は2017年ですが、レートは2018/06/22現在のものです。

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