ランス・アームストロングが語る、今季ツール新人賞最有力「エガン・ベルナル」の未来

ーーツアー・オブ・カリフォルニア(5月13〜19日)では、コロンビア人選手が大きな印象を残したね。

ランス・アームストロング:7レースのうち5つがコロンビア人による勝利だった。これは結構すごいことだぞ。特にガヴィリアだ。後ろにいたサガンがまるで40歳かのように見えた。こんなに強いコロンビア人のピュアスプリンターでなんて初めてじゃないか?立派なものだ。

〜ツアー・オブ・カリフォルニア ステージ結果〜
第1st:フェルナンド・ガヴィリア(コロンビア/クイックステップ)
第2st:エガン・ベルナル(コロンビア/スカイ)
第3st:トームス・スクインシュ(ラトビア/トレック)
第4st:ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ/BMC)
第5st:フェルナンド・ガヴィリア(コロンビア/クイックステップ)
第6st:エガン・ベルナル(コロンビア/スカイ)
第7st:フェルナンド・ガヴィリア(コロンビア/クイックステップ)

ーーそしてエガン・ベルナル(スカイ)だ。しかも21歳。

リスナーに言っておきたいのは、21歳が自転車ロードレースで結果を残すのは可能だが、これだけの成績は難しい。しかもステージレースで、あれほど圧倒的な力を見せつけるなんて…すごすぎる。普通じゃない。

…って、俺が”普通じゃない”って言うと違う意味に受け取られそうだがな。

とにかく、大変なことをベルナルはやってのけた。

ーー難しいというのは、身体的に?精神的に?

大きくは身体的にだ。肉体的に難しい。

ーー脚が完成していないという意味?

若いうちは”距離を走れない”んだ。1歳の車を乗り回しているようなものだ。それは年々良くなっていくのが一般的だが、必ずではない。あまり例に出したくないが、ティージェイ・ヴァン・ガーデレンのようにそうはならなかった選手もいる。彼も20代前半の頃は多くから期待されていた選手だったのだが、周りが思っていたほどの選手にはなっていない。その原因は様々だが、彼自身のせいではなく…。とにかく、期待されても伸びなかった選手もいるということだ。

だが、このベルナルは違う。

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ツアー・オブ・カリフォルニアの最初の山岳フィニッシュで、「先に行って待っているよ」とでも言っているような軽い走りで、ステージ勝利をしてみせた。

俺はジブラルタル(登坂距離12km、平均勾配8%の超級山岳)を200回は登っていると思うが、あそこはとても険しい山岳なんだ。長く、勾配がキツくて、恐らく(レース時は)暑い。あんな若い選手が他を圧倒して登るなんて、俺たちはもしからしたら…

ーーよくスカイはあれほど若い選手をリーダーに据えたね。よくチームメイトは21歳をアシストすることに納得したね。こんなの滅多にないことだろう?

プロ選手ともなると、持っている者と持たざる者がわかるんだ。誰が良くて、誰が悪いか。そこにミステリーはないよ。

ーーみんなでこの才能をグランツールで勝つまで育てようと?

そうだろうな。可能性はある。

ーーじゃあグランツールで通用するまでどれくらいかかる?

その準備には、最低でも数年はかかるだろう。

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7日間のレースは20日間のグランツールとは比べ物にならない。レースの日数が3倍、なんていう単純な話ではないんだ。体力的には10倍は違うと言っても言い過ぎではない。10日間のレースでさえ7日間とは質が異なる。20日間のレースの為には、少なくとも数年は必要になるだろうな。

しかしこれで今年のツールでベルナルがポディウムに乗ったら、俺がアホみたいだけどな。まぁそれはそれで面白いが。

とにかく、彼は凄いよ。昨日(第6ステージ)も、まだまだ余裕がありそうな走りを見せていた。コロンビアで育ち、コロンビアのレースで鍛えられた。それは環境的に大きなアドバンテージなのだろうな。

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抜粋・翻訳した動画はこちら↓

THEMOVE 2018 Tour of California Wrap-up