なぜフルームの”ライディング・フォーム”はカッコ悪いのか

思ったことない?ホントに?よく見てみてよ。

ね、カッコ悪いでしょ?

細い肘が突き出て、いつも下向いてて、踵(かかと)は落ちてる。

Embed from Getty Images

ね、カッコ悪いでしょ?(しつこい)

これ、何年も前から言われていることなんだよね。

しかも、フルーム本人も認めている事実。ホントだよ、嘘じゃない。

 

自転車ロードレースは、ここ数年の競技レベルが急速に上がっている。フルームがはじめてツールを制した2013と比較すると、比べ物にならないほどね。

2013年のトップ10と、ゲラント・トーマスが優勝した今年のトップ10でレースをさせたら、2018年の圧勝だろう。当然ね。

しかし、しかしだ。

そんな目覚ましい進歩を続けているにも関わらず、フルームのライディングフォームは何一つ良くなっていない。どうやら、カッコよさより機能性を優先しているのだとか。まぁ、当然だよね。じゃないと6回もグランツールなんて勝てないもん。



フルームのフォームが、「カッコ悪い」と思っているのは僕たちだけなのだろうか?専門家はどう思っているのだろう?

 

聞いてみた。

 

登場してもらうのは、アンディ・プルイット博士。彼は自転車のフィッター(調整士)として、数々のワールドツアーチームでコンサルタントを務めてきた人物だ。

スカイとの関わりはないが、フルームのデータには精通している。イギリスの自転車競技チームとパートナーを組んでいたからね。

 

プルイット:「歩行運動、足取り、歩行姿勢はライディングフォームと同じぐらい醜い(カッコ悪い)と思っている」

だって。ワァオ!

しかも、この事実は、スカイで働く物理療法士のダン・グイレメッテと同じ意見らしい。

ワァオ!

更に、プルイットはこう付け加えた、

フルームの身体のサイズは、他のワールドツアーチームに所属する選手たちと比較してもさほど珍しいものではない。(中略)普遍的な範囲と言っていいだろう

つまり、フルームのライディング・フォームは、彼の特異的な身体が原因ではないってことか。

 

じゃあ、なんで“フルームのフォーム”はあんなにカッコ悪くて、ほぼ同じ身長と体重をしているトム・デュムランの走る姿は、あんなに絵になるのだろうか?

Embed from Getty Images
プロトンの中でもフォトジェニックな選手としてフォトグラファーに人気が高いらしい

 

ここから、プルイットはここ数年フルームに起こっている身体の変化について話してくれた。

おっと、その前にフルームがジロの第19ステージで、サドルをフィジークからスポンサーではないスペシャライズドに変更したのは、知っているよね?

 

そもそも、フルームは仙骨(脊椎の下部に位置する大きな三角形の骨)が上向きの状態でサドルに接地しているようで、そのせいで骨盤が常に立ちこぎをしている状態に近くなっているらしい。そして、彼の前屈姿勢は、脊柱中部と胸椎(きょうつい)で保っている。この姿勢が、彼の坐骨に負担をかけ分離させてしまっているんだ。

分かった?

そう!僕には何がなんだか(分からない)!

 

ここでもう一人。

チーム・スカイのメカニックであるゲイリー・ブレムによると、フルームは毎日のように自転車の調整を行うんだって。

彼によるとツール開幕から17回もの修正を依頼したらしい。17回だよ17回!

僕だったら怒鳴りつけるだろうね。「5勝してから言いやがれ!」って。

でも、その内容のほとんどが、サドルの高さについてなんだって。あと前後の調整も。

しかも、17回は去年よりはマシしらしいよ。なぜなら、去年はなんと毎ステージ調整が加えられていたんだって!!マジか!!メカニックさん!!大変!!

 

ゲイリー・ブレム:「ほぼ毎日サドルのポジションは調整していたね。そして、その位置は年々低くなっている。そしてある日、彼があまりにも位置を下げるから、われわれはどうにかして上げたんだ」

決して他の選手と比べても悪いポジションをしているわけじゃない。でも、年々それは下がってきていたから、最適な位置に戻させた。みんな低すぎたと言っているし、われわれはそれを把握している。だが、これは選手の快適さの問題なんだ

 

なるほどね。サドルの位置の低さが、フルームのカッコ悪さの一因であるってことね。

Embed from Getty Images

さらに、メカニックのブレムいわく、ここ三年ほどで1~1.4cmも下がってきているらしい。でも別に、フルームの”柔軟性が失われている”ワケではないらしいよ。ホントかなぁ?



では、フルームのカッコ悪いフォームをどう説明すればいいのか?

まとめてみよう。

まず、サドルが前に突き出ていて、比較的低いことが挙げられる。だから彼の脚は横に飛び出して、ハンドルバーとの距離が近いから、肘も突き出るんだ。もちろんそれは、彼の長い手足も影響しているのだろうけどね。

ブレム:「彼を適性(と言われる)ポジションにすることは可能だ。でも、そのキープが難しいんだ」

「適性な位置より、選手にとって心地良いポジションの方が大切なんだ。強制はいけない」

Embed from Getty Images

へぇ〜。

じゃあ、あの常に下を見ているのはなんでなの?あれもカッコ悪さの一因なんだけど

と、思うでしょ?

実はCycling Weekly2015年に本人に質問してるんだよね。さすが老舗、いい仕事するじゃん。

 

クリス・フルーム:「別にパワーメーターを凝視するために下を向いているわけじゃないんだ。視線はそれよりもっと下だよ。

(前を向いていると)首が疲れるんだよね。背中の上部が丸まっているから。それに下を向いていると、呼吸が楽なんだ。その方がより酸素が入ってくるんだ。」

 

どう?フルームのライディングフォームの秘密が分かったでしょ?

あのカッコ悪さには、ちゃんとロジカルな理由があったんだ。

スッキリしたでしょ?

 

↑「ニぃーーーー

 

ーーーーーーー✂ーーーーーーー

*本エントリは、下記↓の記事を企画・立案したと思われる米VeloNews編集長フレデリック・ドライアーの口調を真似て、再構成(一部着色)しました。*つまり半分妄想(ファクトは正確に翻訳しています…はず

・VeloNewsの編集長って誰やねん?って人は、これ↓の人です。*ちなみにこっちのエントリは一部順序を変えただけで着色一切ありません。