6月21日、ミッチェルトン・スコットが2018年ツール・ド・フランスに挑む8人のメンバーを発表した。
PREVIEW: “In what has been an incredibly successful season for the team already, we are really excited by the strength & potential of the 8 riders we’ve selected for this year’s @LeTour.”
📢 Our #TDF2018 team is in! Read more: https://t.co/Oy6ByK8KHV pic.twitter.com/caim7QCn16
— Mitchelton-SCOTT (@MitcheltonSCOTT) 2018年6月21日
ジャック・バウアー (33歳/ニュージーランド)
ルーク・ダーブリッジ (27歳/豪州)
マシュー・ヘイマン (40歳/豪州)
マイケル・ヘップバーン (26歳/豪州)
ダミアン・ホウゾン (25歳/豪州)
ダリル・インピー (33歳/南アフリカ)
ミケル・ニエベ (34歳/スペイン)
アダム・イェーツ (25歳/英国)
総合エースを務めるアダム・イェーツを筆頭に、山岳アシストのミケル・ニエベやダミアン・ホウゾン、第9ステージの石畳区間でエースを守るマシュー・ヘイマンなど、順当なメンバーが名を連ねた中、直前までツールデビューが予想されていたカレブ・ユアンがリストから消えていた。
この発表を受け、カレブ・ユアンは自身のツイッターで以下のようなコメントを投稿した。
Devastated is an understatement of how I feel about @MitcheltonSCOTT’s decision to leave me at home this July. I was on track to being more than ready for my TDF debut. So much hard work has gone into this from my sprint team and I to be ready for our big goal this year.
— Caleb Ewan (@CalebEwan) 2018年6月21日
”6月を家で過ごさないといけないなんて、ミッチェルトンの決断には、控えめに言っても落胆している。ツール・デビューに向け良い準備ができていた。(ツールという)今季の大きな目標に向け、スプリントチームと共に多くの苦労があったのに”
その理由として、今季のツールがスプリンターにとって非常に厳しいコース・レイアウトであることや、今年からグランツールの出場人数が1チーム8人に減ったことで、総合順位とスプリンター勝利の両方を狙うことが難しくなったことなどが考えられる。
カレブ・ユアンを外した理由について、ミッチェルトン・スコットの監督マット・ホワイト氏が、英国の『Cycling Weekly』のインタビューで答えた。
「この二年、我々はスプリント・トレインに大変な力を注いできた。だが、思っていたような成果は生まれていない。
今月のドーフィネのように、毎年十分な成績を残し、調子も上がっているアダム・イェーツがいる中で、23歳のツール未経験の選手(ユアン)の扱いは非常に難しい。
カレブのスプリントとイェーツの総合で二兎を追うか、総合に注力しアシストで固めるか、我々はその決断を下さなくてはならなかった。
(名誉の為に)チームを代表して話すと、我々は2016年のツールに、そのシーズン限りでサンウェブへの移籍が分かっていたマイケル・マシューズをつれていき、勝利を収めた。
カレブが移籍しようがしまいが、それは来年のことだ。我々は今季ツールの為にベストな決断をしなければならない。
ドーフィネで総合二位は、直前の成績としては悪くない。ツールでアダムに何ができるか?彼はもちろん(総合上位を狙う)選手の中にはいるだろう。だが、有力選手はたくさんいる。その中でポディウムを目指すのだ。
25歳(のアダム)にとって、今回もよい学びの一部となるだろう。今回の成績に関係なく、より強い総合選手になる為に、我々は100%を注ぐ。その結果がポディウムだったら、それは驚くべき成果だ。アダムは出場する全てのグランツールから学ぶだろう。それは実証済みだ。
ミッチェルトン・スコットは総合を狙うチームに変容している。それを今季のジロで示せた。それはエステェバン(・チャベス)がジロとブエルタでポディウムに上がったことからも明らかだ。我々は確実に総合順位を争うチームになってきている。
来年どんなスプリンターがチームに所属しているかによるが(もしかしたら一人もいないかもしれない)、チームとして1、2年ぐらいをかけて、じっくりとチームに合うスプリンターを探すのもいいのかもしれない。
(スプリンターたちは)チームに勝利と成績をもたらしてくれるが、いまのままで十分なのかもしれない。今季は過去最高の結果できている。だが、そのうちスプリンターによる勝利は今のところ二つしかないんだ」
第104回ツール・ド・フランスは、7月7日(土)にフランス西岸のノワールムーティエ=アン=リルで開幕する。
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○ミッチェルトン・スコットは今日現在(2018/06/23)までに28勝をあげているが、そのうちピュア・スプリンターによる勝ち星はカレブ・ユアンの2勝に留まっている。*今季4勝のダリル・インピーと豪州選手権を勝利したアレクサンダー・エドモンドソンは除く*だがユアンは昨季10勝をチームにもたらしている
○マット・ホワイト監督がどんな人物か気になった人は↓のエントリを是非。
○翻訳したインタビュー記事はこちら↓