ドーピングの引力。ゲオルク・プライドラーの言い訳

3月3日、グルパマFDJに所属するゲオルク・プライドラー(28歳/オーストリア)が自己血輸血ドーピングを告白した。同日、チームは同選手との契約を解除した。

プライドラーはオーストリアのクローネン・ツァイトゥング紙のインタビューに応じ、ドーピングを行った理由について語った。

「採血はしたが、一度も使っていない。だが、企みと不正を目的とした時点で罪になる」

プライドラーと同じくドーピング行為を告白したシュテファン・デニフル(28歳/オーストリア)も、ドーピング目的の採血は認めるも、使用については否定している。

この二人の他にオーストリアのクロスカントリースキー選手5人を含めた今回の集団的な血液ドーピングは、ドイツ人医師マーク・シュミット氏が中心となって行われており、自宅からは40もの血液の入った袋が見つかっている。

「この数日間は悪夢だった。眠ることも食べることもしていない。それが罪に問われることすら理解していなかった。あの医者がこの秘密を保持していた方法も、それがいつまで守られるのかも分からなかった。だが、もうこの秘密を抱えたまま生きることができなかった」

「これは明らかに人生最大の過ちだ。自分の行いに対し、騙されたと感じた全ての人に謝らなければならない。とても申し訳ないことをした」

ゲオルク・プライドラーは2010年にプロデビュー。チームタイプ1・サノフィ(現ノボ・ノルディスク)を経て、5シーズンをチーム・サンウェブで過ごし、トム・デュムランが2017年ジロ・デ・イタリアで総合優勝した際にはアシストとして出場した。そして2018年にグルパマFDJに移籍した。

「彼らは選手を選び、近寄ってくる。これまで僕の成績はクリーンだった。ドーピングをせずとも走れていたし、汚い手なんて使ったことはない。しかし、それが興味を掻き立てたのだろう」

自己血輸血(血液)ドーピングとは、血液を抜いて保管しておき、血液量が回復した後、レース前に輸血で戻し心肺機能を高める方法で、発覚しにくい特徴がある。

「良いパフォーマンスを示さなければというプレッシャーを抱えていた。契約のため、仕事を失わないために。そしてある時、自分を抑えていたものがフッと消え去ってしまった。ドーピングを勧めてきた医者たちが、不安からの解放を保証してくれる。そんな言葉、インチキだとわかっていた。でも引き寄せられてしまう」

「毎日毎日トレーニングしているのに、一番になれない。だから結果を渇望する瞬間が訪れる。血液ドーピングは、何の努力もいらないんだ」

プライドラーはインタビューにて、逮捕された5人の選手やデニフル以外にも同様に血液ドーピングに関与した選手がいると発言している。

Source: CyclingNews