「僕は元々スピードスケートの選手だったんだ。4歳から20歳までね。毎日が練習だったから、プロ自転車選手と変わらない生活だよ。スケートを履いていただけで」
自転車とローラー台、センサーをPCに接続することにより、オンラインゲーム感覚で仮想空間を他のライダー達とライドが楽しめるZwift(ズイフト)。 日本に限らず世界中の強豪たちと楽しめるほか、ときには有名選手と走ることも可能な全世界的なプラットフォームになっている。
そんな急成長を見せているZwiftから、プロチームの契約を手にした選手が現れた。ニュージランド出身のオリー・ジョーンズ(22歳)だ。
Zwiftで才能を発掘
ジョーンズは ”2017年Zwiftアカデミー” という、Zwiftの中で行われる大規模なサイクリスト発掘プログラムに参加した。
Zwiftで総勢9,200人による6週間のトレーニングが実施され、その中からU23の上位10名が2週間の準決勝に進出。その中から最終的に3人が選出され、南アフリカで行われたマーク・カヴェンディッシュらディメンション・データの選手たちも参加する合宿に合流した。
オリー・ジョーンズ:「Zwiftで15個ぐらいのライディング(トレーニング)があった。その様子をディメンションデータのコーチが見て10名に絞られた。その後、二週間の準決勝が行われ、その内一週間は南アフリカでのトレーニングだった」
そして2017年11月、オリー・ジョーンズがU23のチームであるディメンション・データforクベカとの契約を掴み取ったのだ。
ワールドクラスの選手を探して
「これは話題作りの為にやっている訳ではない」
ディメンション・データの社長ドグラス・ライダーは強調する。
「Zwiftによって世界中にいるライダーのデータをチーム作りに活用できる。もちろんZwiftでは戦術や、操作技術、現実世界のレースで必要なその他の技術は分からない。だから、今回の(ジョーンズを含め最終選考に残った3名との)合宿からは様々な生の材料を得ることができた。これは次の世代のワールドクラスな選手発掘に活かせるだろう」 via Zwiftによる公式ドキュメント動画
オリー・ジョーンは現在、イタリアを拠点とするU23チーム「ディメンション・データforクベカ」に所属し、レースを走っている。
ジョーンズ:「僕は元々やっていたスピードスケートは、どちらかというとトラック競技に似ているんだ。短い距離を高い強度で走らないといけない。だからそういったロードとの違いも、僕がここ数年間で取り組まないといけない課題になるだろう。」
まだ彼の自転車選手としてのキャリアは始まったばかり。しかし、これからチーム内の熾烈な競争を勝ち抜いていかなくてはならない。
「でも、スケートで得たパワーをロードレースに活かせると思っている。」 今後の目標を(控えめに)語ってくれた。 「うん、えっと…。うーんと、うん。と、とりあえず、近い目標としては8月14日に行われる…ツール・ド・ハンガリー(2.1)だよ。」
Zwiftアカデミーは今年3年目を迎え、2018年も8月6日から全世界のライダーによってプログラムが開始している。 もしかしたら、Zwiftからプロ選手へのルートが珍しくなくなるもの、時間の問題かもしれない。
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【Zwiftに必要なアイテム】 ① 自転車(ロードバイク・クロスバイク・マウンテンバイクなど) ② Zwiftを作動させるPCまたは、iPhone/iPad/AppleTV ③ スマートトレーナー単体/ローラー台+パワーメーター/ローラー台+ANT+かBluetoothLE(SMART)対応のスピードセンサー(送信機) ④ ANT+とBluetoothLE(SMART)の受信機 Zwift ダウンロードはコチラから スマートトレーナー(ANT+による送信機能が搭載)
ANT+受信機(データをPC等で受信する為)