【2010年リエージュ】ヴィノクロフに選手買収の疑い。最大6ヶ月の懲役刑も

天国から一転…地獄へ?

アスタナプロチームのGMを務め、先日のアイアンマン世界大会45-49歳の部で世界王者になったアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン/45歳)に、優勝した2010年リエージュ~バストーニュ~リエージュでの買収疑惑により最大6ヶ月の懲役刑がくだされるかもしれないと、仏レキップ紙など複数メディアが報じた。

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ヴィノクロフは2010年のリエージュ~バストーニュ~リエージュで6秒差の2位だったアレクサンドル・コロブネフ(ロシア/当時カチューシャ)に対し15万ユーロ(約1620万円)*を支払った事実がメールのやり取りなどから明らかになったという。

この買収疑惑についてはスイスの週刊誌 L’Illustre が2011年12月に最初に報じたもので、同誌の取材に対しヴィノクロフは支払いは認めたものの、あくまでもコロブネフが所有する企業に対する投資だと容疑を否認している。

2010年リエージュ~バストーニュ~リエージュは残り17kmで飛び出したヴィノクロフとコロブネフが協調。後続のバルベルデやジルベール、当時世界王者カデル・エヴァンスらを引き離し、残り500mの緩やかな上り坂でコロブネフを突き放(付き切れ)し単独勝利を上げた。

起訴者側はヴィノクロフとコロブネフの両者に対し6ヶ月の懲役刑と、ヴィノクロフに10万ユーロ(約1,200万円)**、コロブネフに5万ユーロ(約600万円)**の罰金を求めている。報道によるとベルギー・リエージュ裁判所は10月8日に判決を下す予定だそうだ。

*2010年12月のレート
**2019年9月のレート

ちなみに買収の事実が認められヴィノクロフの優勝が取り消された場合、同レースで3位だったアレハンドロ・バルベルデは2年間のドーピング違反による出場停止期間であったため、4位のフィリップ・ジルベールに2010年リエージュ~バストーニュ~リエージュの繰り上げ優勝が与えられる可能性がある。