アルに年俸3億円はふさわしいのだろうか?
2017年ツール第5ステージ以来、勝利から遠ざかっているファビオ・アル(28歳/イタリア)は、2018年ジロを途中で棄権。その後予定していたツール・ド・フランスも回避した。
7月後半にレースに復帰したものの、8月のツアー・オブ・ポーランドでは総合10位と、過去ブエルタを総合優勝した選手にしては目立った成績を残せなかった。
しかし、アルは確実に復調の手応えを感じているようだ。
ブエルタ期間中に行われたインタビューにて、自身のコンディションについて話してくれた。
グルテン・アレルギーが発覚
「(ジロでは)空っぽだった」
第19ステージを体調不良のため棄権したジロ・デ・イタリアを振り返った。
「春はずっと良くなかった。限界まで追い込まないと、走れる身体にならなかった。だからオーバーワークになってしまったんだ」
一部報道によるとジロのリタイア後に複数の検査を受けた結果、グルテン不耐性であることが判明したようだ。
グルテン不耐性(過敏症)とは、小麦やライ麦、大麦などの摂取によって身体に不調をきたしてしまう症状。最近ではテニス選手のノバク・ジョコビッチが同様のアレルギーであることが発覚し、その改善によって一躍トップ選手となった。
復活はあるか?
アルもパスタや小麦粉製品などを控え、食生活を改善が復調に繋がったようだ。
「その代償は支払った。まだあと二ヶ月も大切な月(ブエルタと世界選手権)が待っている」
「ブエルタでは良い結果がほしい。ツール・ド・ワロニーやツール・ド・ポーランドでも常に集団前方にいることができた。悪くない結果だ」
ブエルタの優勝候補を聞かれたアルは、長い沈黙の後に「バルベルデだ」と答えた。
「ミケル・クウィアトコウスキーもだね。ポーランドでは強かった。彼も総合争いに関わってくるだろう」
現在ファビオ・アルは、ブエルタ第4ステージ終了時で47秒遅れの総合15位につけている。
世界選手権に向けて
「人生に交差点(回り道)なんてない。」
「(ゲラント)トーマスを見てみてよ。彼がツールで優勝するなんて誰が思っただろうか?まったく同じシーズンなんてないんだ。人生はそうなっているんだ」
「みんな常に勝ちたいと思うだろう?僕だってみんなを打ち負かしたいさ。でも、これはいい時も悪い時もあるスポーツの話だ」
「プレッシャー?ないよ。僕は冷静だ。ブエルタはとても大事なレースだけど、今シーズンはそのあとにもう一つ大きなレース(世界選手権)が待っているだろう?」
Source: VeloNews, CyclingWeekly