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性格の悪いトーマス・デヘント

今季グランツール3大会連続出場を予定しているロット・スーダルのトーマス・デヘント(32歳/ベルギー)。世界一の逃げ屋に関して、あまり知られていない4つの事柄を紹介したい。

元々はステージレーサー(総合系)

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いまでは逃げ屋として有名なデヘントだが、2012年のジロ・デ・イタリアではトップと1分36秒差の総合3位に入り、将来を嘱望されたステージレーサーだった。

しかし、それ後「毎日集団の先頭で秒差を争うのが好きではなかった」という理由で、逃げてステージ勝利を狙う現在のスタイルに変身した。

人が苦しむ姿が好きなドS

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逃げに不向きな日かつ山岳のある日に、デヘントは決まって集団の最後尾からスタートする

それは山岳に入り前方から落ちてくる選手を「はい一人、また一人。」と、彼らの苦しむ顔を眺めながら抜くのが好きだからだ。

今季ジロに出場している初山翔選手のインタビューでも、その目撃談が語られている。

初山翔:

「カンペナールツ(ロット・スーダル)は元気です。僕が序盤に脱落した第14ステージで集団に追いついてから1級山岳の登りが始まり、彼のペーシングで他の選手たちを追い抜きながら前の集団に入ることができたんです。すると、彼はそのまま頂上まで踏んで行った。彼はほぼ最後尾にいたのにステージ60位ぐらい(56位)でフィニッシュしている。デヘント(ロット・スーダル)もそんな走りをしていますね。わざとなのか分からないけど、前半に遅れて、トレーニングのために決めた時間を踏んでいるような。」

引用:シクロワイアード(太字:筆者)

トレーニングではないぞ初山選手。単に意地が悪いだけだ。

寝る前まで爆音で音楽

デヘントは基本的にシャイだが、一度心を開くと冗談しか言わないお調子者に変貌する。本人いわくチームの雰囲気作りのために明るく振る舞っているそう。

そのための爆音らしい。

またツイッター好きとしても有名で、しばしふざけた投稿をしている。それも高頻度で。

訳:235kmのステージ後は、部屋に向かうだけでこうなる。

訳:脚の毛を剃るために買った新しいシェーバー。クソだぞこれ。

コース分析に奥さんの支援

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デヘントは過去に走ったグランツールのコースマップを全て家に保管している。

グランツールのレース前日にはしばしば奥さんに電話し、「明日のステージの記憶がかすかにあるのだけど、過去に走っているかどうか確認してくれないか?」と頼み、奥さんが確認し重なっていれば写真を撮って送ってくれるそうだ。

逃げの裏に奥さんのサポートが。素敵だ。

Source: The Cycling Podcast ⅠThe Cycling Podcast Ⅱ