クイックステップの首脳陣、見る目ありすぎ。
昨季は通算73勝をあげたドゥクーニンク・クイックステップは、今季フェルナンド・ガビリアやテルプストラといった有力選手の放出があったものの、ジュリアン・アラフィリップの春のクラシックでの大活躍もあり、ストラーデビアンケやミラノ~サンレモ、パリ~ルーベなどで優勝し、ここまで28勝を上げている。
GMを務めるパトリック・ルフェーブルは、決して多くない予算の中で、実力のある選手を見抜き、育て、活躍して年俸が高騰したら手放すという方法を取りながら、この最強チームを作り上げてきた。
いまやヴィヴィアーニと共にチームの顔となったアラフィリップも、5年前の2014年にルフェーベルに見初められチームの一員になった。
その2014年シーズンと言えば、同じく所属していたミカル・クウィアトコウスキー(現イネオス)がスペイン・ポンフェラダで行われた世界選手権ロードで優勝した年だ。
そして、この年のオメガファーマ・クイックステップ(当時)に所属していたメンバーが、いま見てみると…最強すぎた。
マーク・カヴェンディッシュ(現ディメンション・データ)
総合順位に注力していたチームスカイで居場所を確立できなかったカヴェンディッシュは、自らがエースとなれる環境を求め前年に移籍してきた(2013-15)。
ワウト・プールス(現チームイネオス)
フルームの活躍には欠かせない最強軍団の一人も、母国オランダのヴァカンソレイユ・DCMが解散直後、チームスカイに加入する間の一年をここで過ごしている。
トーマス・デヘント(現ロット・スーダル)
言わずとしれた世界最高の逃げ屋も、2016年から始まる長いロット・スーダルでの活躍の前に、ヴァカンソレイユ・DCMからプールスと共に、1年だけこのチームに所属した。
リゴベルト・ウラン(現EFエデュケーションファースト)
母国コロンビアで絶大な人気を誇っているスーパースターも、チームスカイで活躍後にクイックステップに移籍し、2シーズン(2014-15)を過ごした。
ミカル・クウィアトコウスキー(現イネオス)
説明不要の最強アシスト。ルフェーベルに発掘された逸材は、この年にアルカンシェルを獲得した(2012-15)。
トニー・マルティン(現チームユンボ)
彼の輝かしいキャリアのほとんどが、このチームで築かれたと言っていいだろう。2014年は4連覇がかかった世界選手権個人TTは逃したものの、ツールでは個人TT以外での初のステージ勝利を上げている(2012-16)。
マッティオ・トレンティン(現ミッチェルトン・スコット)
2011年のプロデビュー以降クイックステップ一筋だったが、2018年にミッチェルトン・スコットへ移籍し、欧州選手権王者に輝いた(2011-17)。
2014年シーズン時在籍選手
その他にも当時は、以下のような選手たちが在籍していた。
ジュリアン・アラフィリップ(2014-)
ニキ・テルプストラ(2011-18)
ズデニェック・シュティバル(2011-)
トム・ボーネン(2003-17)
アレサンドロ・ペタッキ(2013-14)
ちなみに、現役選手でグランツールの出場メンバーを組むとこうなる。
1.リゴベルト・ウラン(総合エース)
2.ミカル・クウィアトコウスキー(2ndエース)
3.ワウト・プールス(山岳アシスト)
4.ジュリアン・アラフィリップ(山岳アシスト/ステージ)
5.トーマス・デヘント(平坦/山岳/逃げ)
6.ニキ・テルプストラ(平坦/山岳/ステージ)
7.マッティオ・トレンティン(平坦/スプリント)
8.ズデニェック・シュティバル(平坦/リードアウト)
スプリントもパンチャーステージも、総合順位もなんでも狙える最強チームになった。…強い。
Source: POC