今年7月に突如として始まった2018年ツール覇者ゲラント・トーマスと同国ウェールズ出身のルーク・ロウによるポッドキャスの番組『Watts Occurring』。
そこで欧州選手権男子TT(エリート)を優勝した注目の若手レムコ・イヴェネプール(ドゥクーニンク・クイックステップ)を、ゲラント・トーマスが辛辣な言葉とともにその才能を称賛した。
ゲラント・トーマス:欧州選手権タイムトライアルの結果を見たんだけど、イヴェネプールとかいうまだ19歳の野郎が勝ったんだってな。ムカつくし、(ここで俺は)嘘の気持ちは言わない。
(19歳の選手が勝てるほど欧州選手権は)簡単であるべきじゃない。だろ?
確かに彼の走りは素晴らしかったが…まだガキのくせに。その後?前?に(クラシカ)サンセバスチャンでも勝ったんだろう?
ルーク・ロウ:ああ。
G:なんてこった。
イヴェネプールは、その5日前に行われたワールドツアーの一つであるクラシカ・サンセバスティアン(1.UWT)にて、ファンアフェルマートなど有力選手を置き去りにする強烈な逃げ切りによって、史上3番目の若さでクラシック初勝利を上げた。
ルーク:両方を簡単に勝ってたね。たいした奴だよ。
G:いい選手だが…目障りだな。俺なんか国内選手権か何かを勝つのに5年もかかったぞ。
ルーク:こっちはプロ8年でまだ苦労してるってのに。
G:笑。
もともと将来有望なサッカー選手だったイヴェネプールは、怪我をきっかけに自転車に転向。まだ発展途上であることは脂肪のついた身体つきから明らかだが(ルフェーベルも「太り過ぎだ」と公に指摘している)、特に今年はハンマーシリーズで大活躍。プロ一年目でここまで7勝を上げている。
G:奴はいまここドイツにいるんだろ?
(ドイツ・ツアーに出場するためドイツ滞在中に収録)
ルーク:ああ。
G:じゃあ見せつけて(シメて)やらないとな。
ルーク:(このドイツ・ツアーで)誰が有力だと思う?何人か良い選手が揃っているだろ?
G:ツールの時のパフォーマンスだったらアラフィリップだろうね。
ルーク:彼にやられるかもしれないね。
G:(同じチームに)クソガキのイヴェネプールもいるだろ?
ルーク:ああ。彼(アラフィリップ)に(調子乗るなと)伝えてもらえば?
G:笑。ていうか、そろそろこういうこと言うの止めないとな。思っている以上の人数がこれを聴いてるみたいだからな。俺たちの家族だけじゃなくて。
ルーク:どうやらそうみたいだね。
G:言っておくけどこれら(全て)ジョークだからな。みんなたまに本気に受け取るからな。
ゲラント・トーマスとイヴェネプールは共に、9月29日(日)にイギリス・ヨークシャーで行われる世界選手権ロードに出場する。