この男、変人につき。
ゲラント・トーマスとルーク・ロウによるポッドキャスト番組『Watts Occurring』に、今季からイネオスに加入したローハン・デニス(オーストラリア/29歳)がゲスト出演し、日常生活で5の倍数に囚われた驚愕の私生活を語った。
ローハン・デニス:「すべてが5の倍数でなくてはならない」
「もし(ドアから)椅子まで8歩だったら、その場で2歩足踏みする」
無意味なギヤ・チェンジの正体
ローハン・デニスはツアー・ダウンアンダーが開催されるアデレード出身の29歳。
3大グランツールの全てでステージ勝利を上げ、昨年は世界選手権個人タイムトライアル2連覇を果たすなど、現在世界最速のタイムトライアリストである。
デニス:「例えば橋がわかりやすいかな。橋の間のペダリングが9回転だとすると、ギヤを変えてケイデンスを速めて10回転にする」
ゲラント・トーマス:「レースでも?」
「ロードレースだったら一日中ね」
ゲラント・トーマス:「君のことおかしな奴だとは思っていたけど、変人だな」
「まぁね。何の理由もなくギヤを変えるんだからね」
窓まで何歩?
BMCからバーレーン・メリダ(当時)に移籍した際には、グランツールのポディウムを狙うべく総合系に移行を目指していたが、イネオスではこれまでのように個人TTとチームメイトのアシストに尽力すると語っている。
ルーク・ロウ「さっき窓って言ったけど、どういうこと?」
デニス「家の窓だよ。窓までの歩幅が、毎回キッチリ同じなのさ」
「歩幅がキッチリ5の倍数になるようにしてるんだ」
「だけど、他のルールもある。23は大丈夫とかね。2+3は5だから」
トーマス&ロウ「マジかーーーーーーー!!!!!!!」
悪化する数字へのこだわり
ツアー・ダウンアンダーにイネオスのエースとして出場しているデニスは、地元紙のインタビューで昨年ツールで突然のリタイアした理由を「チームスタッフとの人間関係」と語った。
具体例までには言及しなかったものの、バーレーン・メリダとの関係は日に日に悪化していき、その状況はデニスを家族が望んでいない性格に変えてしまったために、ツールを去ったと語った。
「他にも28、32、37、41、11、14…」
ゲラント・トーマス「11はなんで?」
「1−1は0でしょ。無に帰する」
「(5の倍数への執着は)徐々に酷くなってるんだ。ラジオやテレビの音量(の数字)まで気になるようになってしまった」
ルーク・ロウ「つまりボリュームを17や19にはできないってこと?」
「19は大丈夫。足すと10だから」
その後、自身が夢遊症であり、一緒に寝ていた彼女の足首を掴んで十字を作ったエピソードなども披露した。ポッドキャストでは笑い話にしているが…あんま笑えない。