ツール・ド・フランスの歴代上最も距離の短いコースで行われた第17ステージ。MotoGPにならったグリッドスタートこそスベってしまったが、勝利したキンタナやダン・マーティンによるアタック、AG2Rによる積極的な動きなど、見所の多いレースとなった。
一方で、1級が2つに最後の超級山岳フィニッシュと、スプリンターにとっては辛く厳しいステージだった。
なかでもフランス期待のスプリンターであるアルノー・デマール(26歳/グルパマFDJ)は、スタート早々の山岳で集団から遅れ、全体の二番目に遅い順位で、ポルテ峠山頂にたどり着いた。
多くの有力なスプリンターが姿を消すなか、見事最難関ステージを乗り切ったデマールに対し、第12ステージで棄権したアンドレ・グライペル(36歳/ロット・スーダル)が、ツイッターに以下のような意見を呟いた。
グライペル:
「誰かグルパマFDJとアルノー・デマールにツールにはGPSがあると伝えた方がいい。(最後の)17kmの山岳でキンタナに対し9分遅れた選手が、わずか20分遅れでフィニッシュ? #これは初めてのことじゃない」
この批判に対しデマール自身が反論、
デマール:
「僕が君を尊敬するほど、君は僕のことを思ってくれていないみたいんだね。もっと賢い人だと思ってた。レース中ずっと、あらゆる所に審査員がいたんだ。君は専門家のようだから、証拠のファイルを送るね。君がどう思うか注目だよ」
このやりとりに対し、英語圏で有名な自転車ロードレース・ブログ「the Inner Ring」の管理者は、
Greipel’s accusing Démare. We’ll see, if it happened likely to come out via a fan video, same as Froome’s gendarme moment on the way down
— the Inner Ring (@inrng) 2018年7月25日
そんなこと(不正)があれば、フルームと憲兵との出来事のように、ファンが撮影し拡散されるはずだ。
と、指摘した。
第17ステージを無事生還したスプリンターたちに残されたのは、明日の第18ステージと最終日のシャンゼリゼのみ。ここまで未勝利のフランス人に祝福は訪れるのだろうか。
現在、グライペルのツイートは削除されている。
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追記:
その後、グライペルはツイッターにて謝罪した。
My apology go out to @ArnaudDemare and @GroupamaFDJ as I have had not the right to make that tweet based on GPS time, which can be wrong, plus I got the incorrect times he lost on the last hill. I’m sorry. Lesson learned: don’t tweet about sth you are not part off.
— Andre Greipel (@AndreGreipel) 2018年7月26日
グライペル:
デマールとグルパマFDJに対して謝りたい。間違っている可能性の高いGPSのタイムをもとにツイートすべきではなかった。また、彼が山岳で失ったタイムに関しても勘違いをしていた。今回学んだことは「自分が関与していない事に対し、ツイートすべきじゃないってことだ」
デマールのフィニッシュタイムはGPSで表示されていた20分39秒ではなく、正確には29分16秒だった。