ブログをはじめて一年。
おかげさまで読んでくれる人の数がどんどん増えてきて、ツール・ド・フランスのあった7月は20万PVを越えました。いや、ホントありがたい。
たくさんの「いいね」や「RT」、感想やブログの内容に関する議論を読みながらひとりニヤニヤする日々です。
しかし、ブログの公開をお知らせするツイートの中には「〇〇は△△じゃないですか?」のような指摘リプライもありまして、それを見かけるとみぞおち辺りが1cmほど浮き上がります。
いや、すごくありがたいですし、速攻で修正するのですが、あの「うわーやってもーた」感はいつまで経っても慣れません。
このようなネガティブな感情には、ブログを書いているときにもつきまとわれていて、「説明が足りないかな?」とか「逆に説明過多で長ったらしいかな?」など、絶えず不安だらけなブログ・ライフです。
その中でもファクトチェックにはめちゃくちゃ気を使っているのですが、反対に誤字脱字に関しては無法地帯で…気づいたら必ず修正するようにしているのですが、そもそも気づいて落ち込むのが嫌なので過去記事は極力読まないようにしてますwww
そんな下り坂のザッカリンみないなメンタルなので、ブログを読んでくれる人が増えていくたびに、モヤモヤっとした不安が大きくなってきまして…
なので、
プロのライターにブログの記事を添削してもらいました!!
お願いしたのは、ライター歴が10年以上ある正真正銘のプロライター栃尾江美さん。
ツイッターを見ていたら「1000文字程度の文章を無料で添削する」という活動をされていたので、どんなもんかなと半信半疑で申し込んだら、サクッと承諾&速攻で添削してくださって、すべてがスムーズに進み過ぎてちょっと意味がわかりませんでした。
添削してもらったのは、過去最高レベルのPV(ページビュー)を叩きだした、ランスによる「パワーメーター禁止案」論↓
*ここから自転車ロードレースに全く関係ない文章講座が始まります。
Lesson.1「〜を行う」は極力使わない
この記事(エントリ)のどこにどんな指摘があったのかを、具体的に見ていきたいと思います。
まずは冒頭部分↓
添削の結果こうなりました↓
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ビフォー
10月25日に行われた2019年ツール・ド・フランスのコース発表での「パワーメーター禁止案」を受け、自転車界で最も影響力のあるポッドキャスターとして活躍するランス・アームストロングが持論を展開した。
アフター
自転車界で最も影響力のあるポッドキャスターとなったランス・アームストロングが、10月25日に開催された来季ツール・ド・フランスのコース発表で提案された「パワーメーター禁止案」を受け、自身の番組で持論を展開した。
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読み比べるとわかりますが、添削前の方がモタっとしています。
そこで主語の”ランス・アームストロング”を冒頭にもってきて、動詞を明確にしました。
すると、すごくスッキリした文章になった!!
Lesson.2 「〜。」←はいらない
お次はランスによるコメント翻訳部分と、それを補足する説明文。
添削の結果↓
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ビフォー
ランス・アームストロング:「クリスチャン・プルードムが現れパワーメーターは禁止すべきだと訴えた。チームスカイがパワーメーターを使い、何が可能で不可能かを正確に把握し、まるでロボットのような動きをするからな。」
この禁止案の背景には、ここ7年で6度のツール総合優勝と圧倒的な力を見せつけるチーム・スカイへの対策と言われている。
アフター
ランス・アームストロング:「クリスチャン・プルードムが現れパワーメーターは禁止すべきだと訴えた。チームスカイがパワーメーターを使い、何が可能で不可能かを正確に把握し、まるでロボットのような動きをするからな」
ツール主催者のASOディレクターであるクリスチャン・プルードムが禁止案を訴える背景には、ここ7年で6度のツール総合優勝と圧倒的な力を見せつけるチーム・スカイへの対策と言われている。
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・いままでなんとなく「〜。」の方が締まりがいいので、そのままにしていたのですが…明確なルールがあるのですね。もう二度としません。
また、「商業的な文章は〜」って言われると説得力があります。カッコいい。
・クリスチャン・プルードムの説明を入れました。添削前の文章だったら「こいつ誰?」って思いますよね。確かに。なるほど。
Lesson.3 中途半端な演出ならするな!
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ビフォー
「無線も禁止するべきじゃないし、何なら公開するべきだ。パワーデータは今後もっと進歩していくのだから、ウェアブルな計測機器などが…心拍数だけじゃなく体温なども含め、それらは自転車競技の一部になっていくべきだ。」
アフター
「無線も禁止するべきじゃないし、何なら公開するべきだ。パワーデータは今後もっと進歩していくのだから、ウェアラブルな計測機器などが…心拍数だけじゃなく…えっと…体温なども含め、それらは自転車競技の一部になっていくべきだ。」
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・全く気が付かなかったのですが、「ウェアブル」ではなく「ウェアラブル」が正解となります。
〜ここから言い訳〜
これはランスのポッドキャストから直接音声を聴いて訳した文章なのですが、英語だと「wearable」となり「r」は「ラ(la)」ではないので、米国発音を正確にカタカナ表記すると「ウェアブル」が一番近いカタカナになるんですよねー…という言い訳でした。でも単純な確認不足です。反省。
ちなみに、ついでに言っておくとこのブログやツイッターでの選手のカタカナ語表記はcyclowired(シクロワイアード)に準じようとしています。
・この計測機器の部分も言い訳です。というのも、そもそもここは「ランスの話し方」に違和感があった箇所で、つまり「ランスは計測機器や最新のパワーメーターの事情をイマイチわかっていない」ってことが伝えたかったわけです。
しかし添削前のように中途半端な表し方にしてしまった結果、ただの日本語(翻訳)の誤りになってしまいました。やるなら分かりやすく。反省です。
Lesson.4 具体的に褒められるとめっちゃ嬉しい
上記以外もたくさんのご指摘をいただきました。正直、自分の文章を添削してもらうのが、これほど素直に嬉しいこととは思いませんでした。いやホントに。
また、正すだけではなくところどころ褒めてもくださり、それがめちゃくちゃ嬉しかったです。
特に添削コメントの合間にあった、
全体的にとても面白いと思いました。
は、生きる希望になりました。
これを心の拠り所にして、これからもランスの暴言をせっせと翻訳していければと思います。
本当に添削をしてくださったプロライターの栃尾さんには感謝しかありません。
ありがとうございました。
おわり。