お騒がせ部門
第1位:ローハン・デニスのツール棄権
ツール第12ステージ(個人TTの前日)に、突然の途中棄権をしたローハン・デニス(オーストラリア/29歳)。
「監督と喧嘩した」「メリダのTTバイクが気にいらなかった」など様々な憶測が飛び交う一大事に。
結果的にバーレーンは9月13日に契約を解除。無所属で挑んだ世界選手権個人TTは、古巣BMCのバイクを使い見事2連覇を決め、その後12月にイネオス加入が発表されました。
メリダとしては最悪の、そしてBMCとしては最高のプロモーションとなりました。
そういえばバーレーン・メリダの次期総合エースと言われ加入したデニス。今季ツールもニバリに総合選手としての走り方を学ぶ…とか、言ってなかった?
衝撃(いい意味で)部門
第1位:マチュー・ファンデルポールのアムステルゴールドレース
「誰しもが早すぎる!」と思った残り43km地点でアタックが、案の定失敗(後続に吸収)。
ここまでクラシックでは圧倒的な強さを見せていたアラフィリップとフルサングの一騎打ちを思われたレースは、なんとマチューが集団を引きつれ1分差を詰め、最後は異次元のスプリントで差し切る歴史的な勝利になりました。
来年は東京五輪(MTB)に集中し、2021年シーズンからロードレースに本格参戦する予定だそうです。
衝撃(悪い意味で)部門
第1位:クリス・フルームの大怪我
13日のドーフィネ試走中に落車したフルームの続報として、右大腿骨と肘、肋骨、臀部の他に首の骨折も見つかったと、BBCが伝えた。検査後ヘリで搬送された先の病院で6時間を要した手術は成功。担当医師によると再び自転車に乗れるようになるまで最低でも6ヶ月はかかると答えた。リンク先に動画あり https://t.co/Wo34lh1AXL
— Sorato | plenty of… (@If_So_Ara) June 15, 2019
ツール前哨戦であるクリテリウム・ドゥ・ドーフィネの試走中、下り坂で落車し大怪我を負ったクリス・フルーム(イギリス/34歳)。
生命も危ぶまれる深刻な状況ながらも、驚異的な回復を見せています。ただ2020年ツールの出場の可否はいまだに不透明。
ブログ部門
第1位:ロードバイク的栄養学
こんなブログが読みたかった。
管理栄養士のホビーレーサーが、自身の経験や実験から栄養を考察するブログ。
正直、読んでいて意味不な用語がたくさん出てくるのですが、概要と結論だけ読んで、そのまま試したり更に自分で調べてみたりと、良い入門(きっかけ)となってくれました。
「ライド前にとりあえずプロテイン+BCAA」「ライド中の補給はなんとなくカロリー高いもの」「レース前日は炭水化物を多く食べておけばOK」など なんとなく良さそうだからやっていること を再考させてくれました。
英語だと自転車メディアのCyclingTipsがこういった記事に強いのですが、英語で栄養学とかハードル高すぎるからさ。
メディア部門
第1位:ゲラント・トーマスのポッドキャスト番組
Watts Occurring becomes Wouts Occurring for one night only 🙈 Episode four now live with @WoutPoels and @LukeRowe1990 👌
🎙 > https://t.co/Bb2BKEHIFV pic.twitter.com/AM28C6VXJn
— Geraint Thomas (@GeraintThomas86) July 27, 2019
2018年ツール総合優勝者のゲラント・トーマス(ウェールズ/33歳)が、同郷でチームメイトのルーク・ロウと共にポッドキャスト番組『Watts Occurring』をツール直前に開設。
トーマスによる「記者は全員(取材しないで)これ聴けばよくない?」という名言や、ツールでマイヨ・ジョーヌを着用していたアラフィリップ陥落のきっかけを作ったプールスに対するフランス人からのディスりメッセージを読み上げるなど、なかなか刺激の強い企画を届けてくれました。
同じポッドキャストで言えば、日本では西薗良太元選手の番組『Side by Side Radio』でNTT加入が決まった入部正太朗選手の2時間に渡るロングインタビューを配信したり、解説者の栗村修氏が音声ベースのYoutubeチャンネルを開設するなど、これまで報道の中心いたテキストメディアから音声へと徐々にスライドしていくような未来すら感じられるシーズンでした。えっ、GCNJAPAN?そんなのあった?
圧倒的格差を証明してしまった部門
第1位:イネオスのツール総合優勝(ここ8年間で7度目)
エガン・ベルナル(コロンビア/22歳)の強さが目立つことなく総合優勝するという、個人的には消化不良なツールでした。
逆に言えば「イネオスの力が圧倒的過ぎて彼らが何のアクションを起こさなくても勝ててしまう」というなんとも残酷な現実があらわになった今季。
しかもイネオスは今季絶不調のクウィアトコウスキーと、コンディション不足が明らかだったのにも関わらず選出したモスコンが全く機能しない、いわば飛車角落ちでワンツーフィニッシュ。(もちろんフルームも不在)
もちろん今季は総合勢が軒並みコンデイションを崩す不運(イネオスにとっては幸運)も、この圧倒的勝利の理由の一つだったはず。…にしても強すぎた。
【2018年ツール総合上位の現状】
トーマス→直前レースで落車
デュムラン→膝負傷で欠場
フルーム→大腿骨骨折で欠場
ログリッチェ→不出場
クライスヴァイク→直前レースで棄権
バルデ→直前レースいまいち
ランダ→アシスト役
Dマーティン→不調明け
ザカリン→不出場
キンタナ→直前レースいまいち— Sorato | plenty of… (@If_So_Ara) June 23, 2019
グダグダ部門
第1位:ぐちゃぐちゃなUCI
現UCI会長ダヴィ・ラパルティアン氏に対する「そっちじゃねーよ」な施策・運営を連発するため、ツイッターのタイムラインでその都度大喜利が始まる愉快な一年でした。
ハンマーシリーズもジリ貧感が拭えませんし、大局では明るい未来が見えねーな自転車界。
ワクワク部門
第1位:ヨンボ・ヴィスマ
デュムランがサンウェブから加入し、ログリッチが契約延長、そして今月のチームプレゼンテーションでは、早くも来季ツールのメンバーが発表されました。
Our 2020 @LeTour team will be @rogla @tom_dumoulin @s_kruijswijk @tonymartin85 @seppkuss @LaurensDePlus @RGUpdate and @WoutvanAert
— Team Jumbo-Visma cycling (@JumboVismaRoad) December 20, 2019
プリモシュ・ログリッチ
トム・デュムラン
ステフェン・クライスヴァイク
ローレンス・デプルス
セップ・クス
ロベルト・ヘーシンク
ワウト・ファンアールト
トニー・マルティン
まさにドリームチーム。来季はチーム予算も増額され、打倒イネオスの筆頭間違いなし。
ワロタ部門
第1位:レース中スマホで観戦するモスコン
ツールの残り数kmで落車し自転車が粉砕。自らの自転車をエースに差し出しチームカーを待つ間、沿道の観客が持ってたスマホでレース展開を確認するジャンニ・モスコン(イタリア/25歳)。
良いお年を!