二回目の休息日明けとなった第16ステージは177kmの平坦レース。40度近い灼熱の中、ゲラント・トーマスがレース中盤の右コーナーで落車。バイク交換後に問題なくメイン集団に復帰したものの、この後に続くアルプス3連戦に不安を残した。
そして残り28km地点では総合順位で9位につけていたアスタナのヤコブ・フルサング(デンマーク/34歳)も落車し、骨折こそ免れたが開幕前の優勝候補がレースを去ってしまった。
今日のMVPは…
そして向かい風となったスプリント勝負を制したのは、ロット・スーダルのカレブ・ユアン(オーストラリア/24歳)。今大会2勝目をあげ、フィニッシュ地点に駆けつけていた奥さんと娘に喜びの報告をした。
Aww this moment is everything! 🥰Congrats @CalebEwan #sbstdf #couchpeloton @Lotto_Soudal pic.twitter.com/NNSRbckP3c
— CyclingCentral (@CyclingCentral) July 23, 2019
ランス・アームストロング:今日のMVPはカレブ・ユアンの赤ん坊だ。最近産まれたんだろう?スタート前にヤツは「ここに家族がいることが感激だ」と語っていた。もしフィニッシュに自分の赤ん坊が待っていたら…それに40マイル(時速64.3km)で走っていたんだぞ?
家族には時速39マイル(62.7km)を40マイルにする力、鼓舞してやる気にさせてくれる力があるんだ。赤ん坊が何歳か知らないが、そしてたぶん(お酒が飲める)21歳になっていないだろうが(MVPのスポンサーがテキーラ会社)、MVPはヤツの赤ん坊だ。
ーー家族が選手のやる気を高めるなら、監督は選手全員の家族を現地に連れてくるんじゃない?
ランス:…。おいジョージ!お前のMVPは誰だ?!
ユアンとカヴェンディッシュの共通点
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ジョージ・ヒンカピーは165cm(公称)のカレブ・ユアンが180cm以上あるライバルたちに勝てる理由を、同じく長身ではないマーク・カヴェンディッシュ(175cm)を引き合いに出して語った。
ーー悪気はないが、あんなに小さい選手がどうしてあれほど大きなパワーを生み出せるの?
ジョージ・ヒンカピー:(フォームが)とてもエアロ(空気抵抗が少ない)だからだ。
ランス:大きなパワーを生み出す必要がないんだ。もちろん出しているが、他のスプリンターと比較すると…
ジョージ:カヴェンディッシュのスプリントは、ライバルほどパワーを出していなかった。せいぜい1300Wぐらいだろう。ライバルの例えば…
ランス:グライペル。
ジョージ:そう。グライペルは1800Wぐらいだ。でもカヴェンディッシュのエアロフォームに加え、とても効率的なスプリントのおかげで、彼は世界一になれたんだ。