先日10日、2018年ブエルタ・ア・エスパーニャの出場チームが発表され、18のワールドツアーチームの他に4つのチームがワイルドカードとして選ばれた。
だが、そこに昨年ブエルタ第17ステージで勝利したアクアブルースポート(シュテファン・デニフル)の名前はなく、これでチームはジロ・ツール・ブエルタの全グランツールの出場を逃す結果になった。
また、アクアブルースポートはアメリカ選手権ロード王者のローレンス・ワーバスがいるに関わらず、5月13日に開催される「ツアー・オブ・カリフォルニア」にも招待されていない。
この状況にオーナーのリック・デラニー氏がツイッター上で、吠えた。
「ワイルドカードの選出プロセスに対し、怒りを禁じえない。基準は一体どこにあるのだ?昨年、実績の何もなかった我々はたくさんの招待を受け、実績を上げた途端に無視をされた。自転車ロードレース全体の存続を目指し巨額な資金をつぎ込み、運営方法をはじめとした新しい試みを行ってきた。その挑戦に敬意を評してほしかっただけだ。それ以上のことは求めていない。(中略)このスポーツに長い歴史があることは知っている。また、既得権益を有する限られた人たちによって支配されていることも。これが自転車ロードレースのあるべき姿なのだろうか?我々のチャンスを摘み取ることが貴方たちの正義なのか?こんのあり得ない!」
ツイートにはASO(ツール主催)、RSCスポート(ジロ主催)、UCI(国際自転車連合)、ブエルタの各公式アカウントを盛り込み、メッセージが誰に向けられているかを明らかにしている。
アクアブルースポートが行っている新しい試みとは一体何なのか?リンクしたエントリ↓に詳しいが、簡潔に言うと「スポンサーを必要としない自転車チーム」ということだ。
http://zatsukan.ltd/aquabluesport/ 従来の”スポンサーから得た資金”で運営するのではなく、アクアブルースポートという自転車用品販売サイト(自転車版アマゾン)で得た収益を基に「アクアブルースポート」という自転車チームが運営されている。また自転車チームが勝利し露出することで、販売サイト「アクアブルースポート」の宣伝になり売上に繋がるという仕組みだ。スポンサーの意向でチームが消滅する不安定な現在の自転車チームの仕組みを見直した、画期的な運営方法である。
また、リック氏のツイートには多くの賛同コメントが寄せられている。
And just to add. Please don’t give up. Keep the chin up. I have so much Cork pride following ye. Out of my meagre pay cheque next month ill I’ll be buying a jersey. Everyone should do the same.
— bazzyj (@bazzyJM) 2018年4月10日
どうか諦めないでくれ。
Why on earth not !!!!!! Your man wins a stage and no Vuelta!!!!!!!
— Emma J McGrattan (@burnse38) 2018年4月10日
なんてことなの!!ブエルタで勝ったチームなのに!!
So sorry at yet another blow to your fabulous team. Fully understand your reaction. You’d think powers-that-be wd be keen to support an innovative self-funding principle but it seems not #nosupportfornewapproach
— Linda Billett (@Thehenlady) 2018年4月10日
素晴らしいチームなのに残念だ。スポンサーに頼らない新しい試みに十分な支援がなされないなんて…。
wait — didn’t you guys win stage 17 of the @lavuelta last year ? How could you not get re-invited??
— DrMoSha (@StormB777) 2018年4月10日
去年の第17ステージで勝利したのに!?なぜ招待されないんだ!!
昨年、 創設7ヶ月で掴んだ奇跡の勝利から一転、目標として掲げる「4年以内(2020年)にワールドチーム」が、遠のいてしまったことは間違いないだろう。