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シュテファン・デニフルが自己輸血ドーピングを告白

元アクアブルースポートのシュテファン・デニフル(31歳/オーストリア)が、オーストリア警察に対し自己血輸血によるドーピングを告白した。

オーストリアのクローネン・ツァイトゥング紙によると、先週ノルディックスキー世界選手権で5人のオーストリア選手が自己血輸血ドーピングにより逮捕され、その中心人物とみられているドイツ人医師マーク・シュミット氏も逮捕された。その捜査がデニフルにおよび、警察に対し過去の使用を告白したと伝えている。

デニフルはいまだコメントを出していないが、ドーピング目的での採血は認めたものの再注入はしていないと主張しているという。

昨年末に事実上引退していた

デニフルは2006年にオーストリアのチーム・フォアアールベルク(PCT)でプロデビューをした。レオパルド・トレック(現トレック・セガフレード)でワールドツアーチームに上がり、ヴァカンソレイユ、その後4シーズンをIAMサイクリングで走った。チーム解散とともにアクアブルースポートに移籍し、初年度の2017年ブエルタ第17ステージでは自身初となるグランツール勝利を上げた。

2019年は新生CCCに所属合意していたが、昨年12月23日に「個人的な理由」として契約を解除、事実上の引退をしていた。

CCCのジム・オチョウィックツGMによると、デニフルの生体パスポート(UCIの提供データ)に異常はなく、インタビューに対し「トレーニング合宿にも来なかったし、チームとは一切の関わりがなかった」と関与はもちろん、本件と契約解除の関連性も否定している。

オーストリア選手たちによる組織的なドーピングか

今回の複数のオーストリア人選手による自己血輸血ドーピングの中心にいたとされるドイツ人医師マーク・シュミット氏は、2008年にドーピングが発覚したベルンハルト・コールシュテファン・シューマッハーへの関与が疑われており、翌年にはコールがシュミット医師の関与を証言している(一方シューマッハーは同氏の関与を否定)。

また、グルパマFDJに所属するゲオルク・プライドラー(28歳/オーストリア)も、自己血輸血ドーピングを認め(こちらも採血だけで使用は否定している)、3月3日付けでチームを去っている。

報道によると、オーストリア人選手による自己血輸血ドーピングはノルディックスキーと自転車ロードレースだけではなく、他競技の選手の関与も疑われている。

Source: Cyclist, CyclingNews, CyclingWeekly, CyclingTips