フルームがビーガン転向宣言?!

11月24日に投稿されたストーリー(インスタ)が、いま自転車界で話題になっている。

そのアカウントの持ち主はツール・ド・フランス4度総合優勝者クリス・フルーム(イギリス/34歳)

自身のインスタグラムのストーリー(24時間で消える投稿)で「ビーガン転向宣言」をしたのだ。

チーム広報がこの事実を認める

フルームがビーガン仕様アイスクリームの写真と共に投稿したストーリーの原文と翻訳↓

「映画『ゲームチャンジャー』をNetflixで観てビーガンになることを決めた。ベン&ジェリーズ*が手助けしてくれるしね(Deciede to go #vegan since watching #netflix #thegamechangers @benandjerrys got me covered👌😂#chunkmonkey) 」

この件を取材した英road.cc(実際の投稿画像もここで見れる)によると、イネオスの広報担当は「フルームが植物性食品の割合を増やした食生活にシフトチェンジしているの事実。現在はその移行期間であるため肉も食べているが、絶対菜食主義者への移行中である」と認めたという。

*ベン&ジェリーズはアメリアのアイスクリーム会社

フルームを触発した一本の映画

フルームのビーガン転向のきっかけになったのは、いまアメリカを中心に話題になっている映画『ゲームチャンジャー〜スポーツ栄養学の真実〜』だ。

 

Netflixで視聴できるこの映画は『タイタニック』や『アバター』のジェームズ・キャメロン監督が製作総指揮した「スポーツ栄養学の面から植物性中心の食生活のメリット」について迫った作品。

映画にはアーノルド・シュワルツェネッガーやF1ドライバーのルイス・ハミルトン、男子テニスのノバク・ジョコビッチやNBAプレイヤーのクリス・ポールなどが登場し、「肉こそが筋肉を作る」という常識が偽りで作られた事実であるかを解説していく。

ビーガン先輩アダム・ハンセン

自転車ロードレース界でビーガンといえば、ロット・スーダルに所属しグランツール20大会連続完走という鉄人アダム・ハンセン(オーストラリア/38歳)だ。

自身のYoutubeチャンネルでグランツール中のビーガン食を解説している

ハンセンは幼い頃から乳糖不耐性で、17歳の時一年間乳製品を止めたことをきっかけにビーガン(絶対菜食主義者)になった。

現在はレース中の補給ジェルやレース後のプロテイン(エンドウ豆と米)を含め、完全に植物性の食べ物でトッププロアスリートとしての活動を行い、自転車ロードレースにおいてビーガンが可能であることを証明している。

フルームのビーガンに不安なし

グランツールでさえ専属シェフのいない(ホテルの食事しかない)ロット・スーダルのハンセンが可能なビーガンな食事方法を、潤沢な資金でキッチン・バスのあるイネオスで行うのは決して難しいことではないだろう。

今年6月に生死の危険すらあった大事故から驚異的な回復を見せるフルームに、ビーガンという新しい試みが加わり、悲願のツール5勝が果たせるか注目だ。