「ディスクが歪む」フルームがディスクブレーキを批判

公式YouTubeチャンネルを開設したクリス・フルームが、Factorの軽量バイク「OSTRO VAM」のレビュー動画を投稿した。

スポンサーのバイクを美辞麗句を並べ褒めちぎる動画…かと思いきや、ディスクブレーキやハンドルバーの剛性など、一部批判にも取れる言葉が含まれた。

その中でも主題となったのはディスクブレーキについて。

高い制動力は認めつつも「実用にはまだ未発達な部分が残る」と、批判的な意見を述べた。

(該当部分は2:36~)

ディスクが歪み、十分ではない

「僕自身、まだ『ディスクブレーキが100%良いものだ』とは言い切れない」

「この数ヶ月使ってみたが、パフォーマンス面は素晴らしい。乾いた路面でも濡れた路面でも、意図したように止まることができる」

今年から11年間使用したPINARELLOから、FACTORに乗り換えたフルーム。エアロ形状かつ軽量なOSTRO VAMについて『完璧なバランスだ』と称賛するものの、ディスクブレーキに話が移ると、そのトーンが一転した。

「ただネガティブな点としては、異音や、技術的に開発の余地が残っていることが挙げられる」

「また下りで5~10分間ほどブレーキをかけていると、オーバーヒートしてディスクが若干歪むんだ」

開発の余地が残っている

「個人的には、レースで使うには十分な地点まで技術的に到達できていないと感じる。例えばディスクとパッドの距離が近すぎるんだ。その間に少しでも異物が入ってしまえば、それが不具合に繋がってしまうからね」

FACTORのコンポーネントはシマノのデュラエース。ボトムブラケットとリアディレイラーはセラミックスピードで、ディスクローターとパッドはSWISS STOPという組み合わせだ。

「また(パッドの)ピストン部分が、毎回必要な位置まで十分に引っ込んでいないように感じる。メカニックが作業するバイクスタンドの上ではそう感じられないのかもしれないが、ひと度ロードに出れば違ったことが起こり得る」

リムが廃れるのは時間の問題

今年ユンボ・ヴィズマがビアンキからサーヴェロへと切り替えたことで、リムブレーキで統一するチームはイネオス・グレナディアーズのみとなった。

そんな古巣へのメッセージとも受け取れる言葉で、フルームは動画を締めくくった。

「(ディスクブレーキが)自転車産業が進みたい方向だとは思うし、それに選手は適合し、使い方を学んでいかなければならないのだろう」

「ディスクブレーキに乗っていない選手たちは、それ(リムブレーキ)が廃れ、ディスクブレーキ・バイクを強要されるようになるのは時間の問題だろう」