ここ数年ですっかり自転車ロードレース界のご意見番なったランス・アームストロングによるポッドキャスト番組「THE MOVE」。
ランスが番組中に紹介するスポンサー商品が年々増え、いまや番組の1/3を商品紹介が占めているものの、ランスの切れ味鋭いコメントと内部情報とデータに基づく正確な予想をするジョージ・ヒンカピーは今年も健在。
2週目最終日となった第15ステージ後の配信でランスが「ログリッチは終わった」発言してリスナーを驚かせた。
ログリッチが終わった?!
ーー今日ポガチャルは勝ったのか、それともログリッチに勝たせてもらったのか。二人はどっちだと思う?
ジョージ・ヒンカピー:ポガチャルの力で掴んだ勝利だと思うよ。彼は最後クレイジーなスプリントを見せたし…
ランス・アームストロング:俺はプリモシュ・ログリッチの大大大ファンなんだが、最後に見せたヤツの表情は…
ステージ優勝すればタイムボーナスがあったんだぞ?フィニッシュでログリッチは俺が見たくない類(たぐい)の顔をしていた。
ヒンカピー:ポガチャルの勝利に付け加えたいのが、UAEは今日のステージの登りで仕事(集団牽引)をしていた。つまり彼らは自信をつけ始めている。ポガチャルは日に日に調子を上げているよ。
ランス:これで(ログリッチは)終わりかもしれない。ポガチャルとの差は1分に満たないたったの40秒だ。これからまだ厳しいステージが待っている。そして最後に登りフィニッシュのタイムトライアルだ。つまり、もうログリッチ終わりかもしれない。
精神的にも追い込まれたベルナル
この日トップと7分以上遅れてフィニッシュの頂上にやってきたエガン・ベルナル(イネオス/23歳)に話は移る。
ヒンカピーはベルナル脱落の原因には、第13ステージで受けた精神的ショックも影響していたのだと推察する。
ヒンカピー:2日前の第13ステージ後にベルナルは「過去最高の数字を出した」と答えていた。それが彼のメンタルに及ぼす影響を考えてみてほしい。最高記録のパワー(ワット数)と走りで登ったのに、先頭集団についていくことすらできなかったんだ。昨年の優勝者なのにも関わらず。
そして今日、ユンボ・ヴィズマの6人のアシストによるペース設定だ。精神的にやられてしまってもおかしくない。
このステージでベルナルはログリッチとポガチャルに約40秒遅れ、ステージ直後のインタビューで「調子は良く、ベストな数値を出していた。相手がそれ以上強かったので何もできなかった」と答えていた。