ごいすー*すごい
米ブルームバーグは、ランス・アームストロングが今年のツール・ド・フランスをレビューしたポッドキャスト番組『The Move』のスポンサー収入が100万米ドル(約1億円)を越えていると報じた。
同番組は2017年から配信を開始して以降年々スポンサーの数を増やし、2019年は米リキュールメーカー・ペイトロンやモバイルスピーカーなど合計で7社スポンサードしていた。
その背景にはランス・アームストロングの知名度はもちろん、アメリカでここ数年で急激に盛り上がりを見せ、視聴者数が1億4千人(米国民の半分以上)を超えたポッドキャストというメディア・フォーマットの恩恵もある。*Youtuberと同じ様にアメリカではPodcastで生計を立てているクリエイターがたくさん生まれている
そこに目をつけたランスの商才も見事だが、今年は盟友ジョージ・ヒンカピーをレギュラーに据え、ランスの過激な印象論を補完するようにデータと確かな情報で分析するヒンカピーの活躍が光っていた。
またランスが今年の米放送局NBCのツール中継にゲスト出演するなど活動の幅を広げたことも、番組の存在とランス・アームストロングの存在が表舞台に帰ってきたという印象を強めたのだろう。
昨年はアメリカ連邦政府を原告とする損害賠償訴訟で500万ドル(約5.6億円)の支払いを求められたり、テキサスの大豪邸が7.5万ドル(約850万)で売りに出されるなどネガティブな話題が続いたが、ポッドキャストの大成功や配信サービスのUber(ウーバー)へ投資を明かすなど、懐事情に陰りはなさそうだ。
ちなみに今年ツールで総合優勝したエガン・ベルナル(コロンビア/22歳)の優勝賞金は約6,000万円(ただしチームで分配される)。
本当のツール勝者はフランスではなく、遠く離れたアメリカにいたのかもしれない。