あんま笑えない。
UAEチームエミレーツと2021年までの契約延長をしたアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー/32歳)が、昨年のツール開幕から一週間で体重が6kg増えていた(77.9kg→84kg)とCyclingNewsのインタビューで明かした。
「僕たちがエネルギーを取りすぎ(食べすぎ)てしまったことが問題だったのだと思う」
クリストフは昨季ツールで第4ステージこそ2位につけたものの、その後は第11、16ステージで9位と、満足のいく大会にはならなかった。
そもそもUAEエミレーツにとっても2019年ツールは散々な結果だったのだ。
スプリントエースとして出場予定だったフェルナンド・ガビリア(コロンビア/25歳)は膝痛で回避。総合上位やステージ勝利が期待されていたファビオ・アル(イタリア/29歳)、ダン・マーティン(アイルランド/33歳)の二人は、ハイペースな集団についていけず本来の実力を発揮できなかった。
そしてクリストフはインタビューの中でその原因がチームの栄養管理にあったことを認めた。
「十分な管理がされていなかったのかもしれない。だが(チーム)ドクターはその理由と解決策があると思っていたんだろうね」
「身体が水分を吸収し過ぎたことで数キロ、そして食べ過ぎによってまた数キロ増えてしまった」
ずさん過ぎた体重管理
ツール期間中にはUAEの不調の原因が今大会から導入したスポーツドリンクにあった(水分が必要以上に吸収されてしまい、選手たちが体調を崩した)と報道された。
当時の取材に対してチームは否定したものの、今回のクリストフのインタビューによって、報道が真実を裏付けされてしまったのだ。
UAEエミレーツのツール不調の原因はスポーツドリンク変更にあった?
ツールが大失敗に終わったUAEだったが、直ぐにスタッフを入れ替え、栄養の管理体制を整えたことにより、若手のタデイ・ポガチャル(スロベニア/21歳)がブエルタで活躍。ステージ3勝と新人賞、総合3位という大躍進を見せた。
「チームが新しい管理栄養士を雇い、家庭での食事についてもより多くの助言をくれた」
「(栄養管理の失敗は)一度切りの過ちだ。そして今年は同じ過ちは繰り返さない。」
ラストツールになってしまった
ツールでは勝てなかったクリストフだったが、2019年はヘント〜ウェヴェルヘムを含め6勝とまずまず成績を上げた。だが2020年はツールのスプリントエースをガビリアに託し、ジロへの出場が決まっている。
つまり2019年ツールがクリストフにとって現役最後の出場になる可能性が高まったのだ。
「(ツールではなくジロに出場するチームオーダーは)100%の理想ではない」
「子どもが出来てから夏休みはなかった。夏は『お父さんはフランス』状態だった。だから子どもたちと過ごす夏も良いかもね」