2016年シーズン限りで引退したオーストラリアのジャック・ボブリッジ(29歳)が、ヨーロッパでの競技活動中(2010-16年)、二人の豪州人チームメイトともにコカインを常用していたことを告白した。
2010年以来患っていた関節リウマチの痛みを抑えるため、ファンから貰ったコカインをレース前に使用していたと供述している。(ボブリッジはTUE[治療使用特例]を申請してコルチコステロイドを使用しながらレース活動をしていた)
なお、共に使用した二人のオーストラリア人選手の名前は裁判を行った西オーストラリア州によって明らかにされず、また北京・ロンドン・リオ五輪の前の使用に関しては否認している。
今回の供述はボブリッジが2017年にオーストラリア・パースでMDMAの密売で起訴された件の裁判で行われ、有罪判決が下された場合は懲役刑の可能性もあると報道されている。
ボブリッジはトラックとロードレースの両方で活躍し、トラック世界選手権では団体追抜で金2つ銀2つ、個人追抜では金1つ銀3つを獲得し、ロンドン、リオ五輪では団体追抜でそれぞれ銀メダルを獲得した。
ロードでは2010年にガーミン・トランジションズでプロ入り後7シーズンを過ごし、2016年末(当時27歳)で、関節リウマチを理由に現役から退いた。
引退後はコカインからアルコールやMDMA(エクスタシー)に切り替えたと供述しており、その理由を引退後に妻と娘と別れたことで、精神が不安定になったためと語っている。
なお、ボブリッジの自宅からは大量のMDMAが見つかったものの、個人的に使用しただけで密売に関しては否認している。
Source: 9news, road.cc, CyclingNews,シクロワイアード
【追記】
その後、ボブリッジに有罪判決が下され、18ヶ月の禁固刑が言い渡された。
Source: CyclingWeekly
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