ジャンニ・モスコンが、やらかした(2年振り3回目)

暴力は絶対にいけない。しかし乱闘騒ぎは…嫌いじゃない。
そんなアンビバレントな感情こそ、ファン心理なのではないだろうか。

チーム同士の戦いでありながら「一つの村」と称されるプロトンにおいて、その秩序を乱し、同時に(ある意味)ファンを楽しませてくれる選手こそが、チームイネオスのジャンニ・モスコン(イタリア/25歳)だ。

そんな悪童が今回やらかしたのは、ベルギーのワンデーレースであるクールネ〜ブリュッセル〜クールネ(1.Pro)の残り70km地点。コート・ド・トリウの丘に向かい急激にコース幅が狭まる区間で、モスコンは落車に巻き込まれる。

そして落車直後の様子を上空から撮影していた映像には、モスコンが自分の自転車に覆い被さっていた他選手の自転車を、倒れていた選手めがけて放り投げる姿が映っていたのだ。

粋(?)なモスコンの後始末

その後レースに復帰するも、自身の失格処分を知らされたモスコンは、自分を映すカメラを確認後なんと自らゼッケン番号を外し捨てた(しかも2枚目は丁寧に破り捨てている)。

この男、どーしようもねーな。

それでも来季以降は心配ご無用?

2020年で契約が満了するモスコンにとって、この出来事はチームやスポンサーにとってマイナスでしかない。しかし、同選手は平地やグラベル区間はもちろん、山岳の上り始めまで集団を牽くことのできる、プロトン内でも稀有なオールマイティーな選手。

特に2017年からチーム人数が1名減ったグランツールにおいて、このユーティリティ性はこの上なく貴重な存在だ。

事実、昨年不調でジロ・デ・イタリアを回避したモスコンを、イネオスはクライマーのケニー・エリッソンド(現トレック)に変わってツールに半ば強引に選出。

案の定目立った仕事ができなかったものの、イネオスにおけるモスコンの序列と評価の高さを証明した。

そして今季もツールのメンバー入りが有力視されている。

 ーー😎 ここで一旦告知 😎ーー 

悪童モスコンの途中で恐縮ですが、ここで告知です。

現在スカイプ英会話の生徒さんを募集しています。45分授業を月3回で料金は月1万円。入学金などはありません。教材もこちらが用意します。詳細はこちら(リンク)から。メール(soaoisoaoi@gmail.com)かTwitterのDMにメッセージを頂き、日程調節をして、スカイプで一度話してみた後に2回ほど授業を行い、その後本格的な授業に突入するかどうかを双方ですり合わせます(本授業が始まるまでお金は頂きません)。

何か質問などありましたらお知らせください。何卒

ーー😎告知終わり😎ーー

 

批判は然るべき…だけど

選手同士の衝突が他プロスポーツと比較して際立って少ない(減ったと言われる)自転車ロードレース界において、こういった暴れ馬の存在は目立ち、もちろん好まれない。

今回被害にあったB&Bホテルズ・ヴィダル・コンセプトのイェンス・デブシェル(ベルギー/30歳)はインタビューに対し、「今回の出来事だけではない。他に(モスコンによる事件は)はもっと沢山起こっている。プロトンの選手たちにモスコンとの関係を聞いてみれば、90%がネガティブな反応を示すだろう」と答えている。

しかし、プロトンはもちろん人間味がなく機械集団と揶揄されるチームイネオスには、この個性と才能を良い方向に伸ばして欲しいのが、個人的な意見だ。

ツールには欠かせない選手となりながらも、2017年の差別発言、2018年の暴力事件と、すでにツーアウト状態のモスコンに対し、天下のイネオスがどのような処遇を科すのかが注目される。